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「お盆」の全国的な風習

お盆は、その行事の内容や風習は地方それぞれにさまざまに多様化しており、
定石と呼べるようなものがないために注意が必要です。

お盆の期間は、故人が家に戻ってくるとされているために、
「先祖の霊が帰ってくる際の目印として、家の門前に火を灯す」という風習から、
「お盆」初日の13日に、迎火(むかえび)と呼ばれる、野火(提灯などの灯り)を設え、
これで故人を家に迎え入れる、とされています。

新盆・初盆を迎える家は、墓が住居敷地内や近所に設えてあった古い時代には、
提灯を持ち、墓まで霊を出迎えに行ったそうです。

故人を家に迎えたあと、僧を招いて読経し、供養します。
この読経のことを棚経(たなぎょう)といい、供物を供える棚「精霊棚」の前で読む経の意味です。

地方により、「お盆」の期間中は、精霊棚、または盆棚とも言われる位牌を安置し、
お供えをする棚を設えます。

精霊棚には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、
「精霊馬」(しょうりょううま)と呼ばれる、キュウリやナスなどの野菜で作る動物を飾ることがあります。
4本の麻幹あるいはマッチ棒、折った割り箸などを足として差し込み、馬と牛に見立てます。

キュウリは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、
また、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、
また、供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうなどの願いがそれぞれ込められています。

精霊棚などの風習が常識とされる地方もある反面、そういった風習が全くない地方もあります。

盆が終わる16日の野火を送火(おくりび)と呼び、故人を彼岸に見送ります。
ちなみに、この世は此岸(しがん)、あの世は彼岸(ひがん)といいます。

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